ヤコブセンの家-桜日記 / 岡村恭子 | fundom

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ヤコブセンの家-桜日記 / 岡村恭子

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いまいる環境を変えたいひと、もうひとつの価値観にふれたいひとにこの本を。         日本でも不動の人気を誇る北欧デザイン。家具や照明、食器にテキスタイル、暮らしのシーンをモダンに彩るさまざまなアイテムを生み出しているが、その最高峰といえば総合芸術ともいえる建築だ。デンマークを代表するデザイナーのアルネ・ヤコブセンは、日本ではエッグチェアやセブンチェアなど家具の仕事でなじみ深いが、そもそもの本業は建築家。椅子はがんばれば買えるけど、そういかないのが建築物。現地に行かなければ出会えないし、集合住宅ならまだしも戸建ての物件に住めるなんて夢のまた夢。だが、この本の著者は偶然にもヤコブセンの家に出会ってしまったのである。しかもその庭には日本を象徴する桜の木があった。これを運命と言わずして何と言うだろうか。

著者の岡村恭子さんは建築家の夫と娘と3人でコペンハーゲンに暮らす主婦。デンマーク在住9年目にして、ヤコブセンが手がけた家を偶然チラシで知り、そこに住まうことを決意するのだ。その超掘り出し物の家で家族や親しい友人たちと過ごす日々が、この本の主題。家作りのこと、メンテナンスのこと、休日の過ごし方、子育てのこと、クリスマスのこと、料理のこと……。運命的な出会いによってはじまるヤコブセンの家での暮らしは、古い家だけに手間のかかることは多いが、その不便さをヤレヤレと思いながらも慈しんでいく恭子さんのほがらかさを読めるのがこの本の醍醐味でもある。

平均労働時間が短く、人件費がべらぼうに高いこと。それゆえに家の補修などはできる限り自分たちの手で行なうこと。日照時間が短く、夜が長いこと。娯楽が限られていて、遊びにいくようなお店も少ないから、多くの時間を家のメンテナンスやインテリアに注ぎ込むのだということ。

恭子さんはこの国の風土によってもたらされる不便さと、だからこそ工夫して楽しむ北欧暮らしの豊かさを、実生活を通して経験していく。児童書のようなやわらかい文体も相まって、デンマークの暮らしにとても親しみがわく本である。そして、そんな風土から世界的に活動するデザイナーが多く生み出されていることを思うと、便利なだけがすべてじゃないと思えてくる。

本の帯には、「不便を承知でこの家を愛してください」とある。2005年に初版の出た本だが、3.11を体験した身にとっては、リアリティを帯びはじめた言葉だ。北欧生活には不便さを楽しみに変えるヒントがいっぱいつまっている。いまいる環境を変えたいひと、もうひとつの価値観にふれたいひとにこの本を。

Text by 草刈朋子

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