マーク・ゴンザレス画集 “INVITATION” / マーク・ゴンザレス
シューゲイザーの頂点「ラブレス」の真実に迫る 今なお新しいファンを生み出し続けているマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの代表作ラブレス。タイトルこそ「ラブレス」だが、あまりの音量で三半規管がダメージを受けるほどのライブや、初期の音源への言及等もあり、「ラブレス」を中心としたマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの全貌に迫っている。
関係者へのインタビューもあるが、基本的にはケヴィンとビリンダへのインタビューがメインになっている。読者が気になるレコーディング時の逸話、制作費がかかりすぎてクリエイションレコーズが倒産しそうになった話、ホームレスだったドラマーのコルムについてのエピソードも、もちろんある。ケヴィン・シールズが完璧主義者だというのは有名な話だが、その辺についてもばっちり期待していい。彼の音、とりわけノイズに対する変質的なこだわりがよく分かる。更にあの波の様に襲いかかってくるギターノイズをどうやって出していたか、なんていう比較的テクニカルな話も載っている。
無事に再結成を果たし、新作のリリースが噂される(いつも噂に終わっているけど)マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン。カバーのピンク色(ジャケットと同じ色)に惹かれて本書を手にしたなら、是非ステレオの音量をマックスに上げてラブレスを聞きながら本書を読んで欲しい。
text by 和気充郎
■目次
Foreword : Slow
Chapter 01 : You Made Me Realise
Chapter 02 : Loveless
Chapter 03 : Paint a Rainbow
Chapter 04 : We’re So Beautiful
Chapter 05 : Glider
Chapter 06 : Only Shallow
Chapter 07 : Come in Alone
Chapter 08 : Swallow
Chapter 09 : To Here Knows When
Chapter 10 : Forever and Again
Chapter 11 : I Only Said
Chapter 12 : When You Wake You’re Still in a Dream
Chapter 13 : Honey Power
Chapter 14 : No More Sorry
Chapter 15 : Blown a Wish
Chapter 16 : We Have All the Time in the World
Chapter 17 : What You Want
Postscript : Wave Field
マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン Loveless / マイク・マクゴニガル
¥1,944.(本体価格 ¥1,800.)